東大の祝辞で上野千鶴子がスピーチしたことが話題になっている。
全文を読んで、涙が出た。
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東大、すごいね。
「東京大学は変化と多様性に拓かれた大学」と上野さんも言っていたけれど
上野千鶴子が祝辞だなんて、
よくやったと言いたい。
こういう文章を読んで、いつも思うことは、
一部のTVのMCや、コメンテーターたちや、
環境のおかげで恵まれている人たちは
読解力がないのかなと思う。
東京大学のHPに出ている全文には見出しがついていて
4部構成になっていて、
全部がフェミニズムについて語られているのではないことがわかる。
「女子学生の置かれている現実」
これは、フェミニズム
「女性学のパイオニアとして」
上野千鶴子のこと
「変化と多様性に拓かれた大学」
「東京大学で学ぶ価値」
これは、すべての新入生に
なのに、なぜ、きちんと理解できないんだろうかと思う。
的外れな、前時代的なコメント。
そこまでわからないのかと、
悲しくなる。
だから、テレビはオワコンだと言われる(~_~;)
恵まれている人が、自分が恵まれていることに気づかず、
言葉尻をとらえて、訳の分からんコラム書いているのもあるしね。
昔、私が4年制の大学に行きたいといったときに、
両親は「女の子が大学になんか行かんでええ」と反対した。
それでも、4年制の大学に行くことができたのは恵まれていたから。
ムスメの同級生は、
「大学に行きたい」と言ったときに
「女の子は短大でいい」と言われて短大卒。
その子の弟は4年制の大学に行った。
私の時代から、ムスメの時代へと時は進んだのに
そこは、何も進んではいないのね。
いろいろな思いがあって、
なかなかうまく言いたいことが言えないけれど、
上野さんの言葉、
「あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。」
「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。
世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。」
新入生だけではなく、すべての人に語っているように思える。
こういう教授がいる大学で学べるということは、
シアワセだよね。
「
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